汚いオトナたち Part2

2011 - 03/09 [Wed] - 15:56

若者が、優しくあれるはずはないのである

すべてのことが可能だと
思っている年頃は
高慢で不遜であるほうが似つかわしい

―男たちへ





【ウィッシュ=フローラ】

黒い長髪、中性的な容姿の男
非常に強大な魔法使いである

子供のような無邪気さと
大人のような冷静さを併せ持つ


【マックス】

腕に刺青がある大柄の黒人少年
喧嘩が強く地元で恐れられている

エリートだったが"大人"に裏切られて以来
それらを憎んで荒んだ生活を送る















ウィッシュから教わった
身体能力を増強させる術と
魔力を圧縮したクリスタルを使えば
どんな悪さだってできる!



あのオカマは
「悪さに使おうとすると
 体全体が痛み出すようにした」って
俺を脅しているけど
ぜってぇウソに決まってらぁ!















俺は学校のテストでは
ほとんど一番だった



何度かアクシデントが起こって
二番とか三番になっちまったことはあるが
実質学校一の秀才だったって言ってもいい





まぁオフクロは
俺が勉強してねぇところをみると
必ず勉強しろ!ってグダグダうるせぇ



俺は勉強するふりして
自分の部屋の中で適当に遊んでいた





けどテストで一番を取れば
欲しいものは何でも買ってくれると
オフクロは決まって言う



なんせ俺のオヤジは医者だからな
金には困らないってわけよ





俺はワルいダチから
ぜってぇばれることのない
カンニングの方法を教えてもらったり
協力してもらったりした



そのおかげで俺は
授業をサボっても
いつもトップの成績だった



黙ってても懐に金が入ってくるから
もうやめらんねぇのよ、これが



その代わりオフクロから貰った金を
ダチと山分けしねぇといけなかったが・・・















世の中、なんにでも抜け道がある
俺がいたハイスクールの広告に
就職率100%とかいてあったときは
神さまさまだったわ



それがクソ先公どもの"策略"だったとはな



授業に先公はこねぇし
質問しても自分でやれといいやがる



おもしれぇイベントはねぇ
クラスにはクソどもしかいねぇ

学校でなんか事件があったら
すぐ俺たちが疑われる





やってらんねぇから
俺は高校を辞めた



金は入ってこなくなるが
その代わりに家の金を盗むことにした

ハイスクールにもいかずに
毎日遊べてマジ最高だったわ















けどあるときオヤジにばれちまって
大喧嘩して家出してやったわ



あんなハイスクールに行けっつったのは
オヤジじゃねぇか

「あそこに入れば将来安泰だ」だなんて
抜かしやがって










それで俺は
のうのうとして生きているヤツら
特にオトナを見ると殴りたくなる

アイツら自分たちだけ得しやがって
平気なツラしてやがる

























マックスは退学した
ハイスクールの校門にいた

日が沈み、ライトが点いて
クラブ活動やらを終えた生徒たちが
マックスとすれ違ってゆく



太い太ももを見せびらかす
ミニスカートを穿いた女子

赤いパンツを見せ付ける
ズボンがだらしなく下がった男子





「あれ、マックスじゃん」と
恐れた顔で仲間の陰に隠れる
かつての旧友もいた










ポケットに手を入れ
職員室の扉を勢いよく開けるマックス

見ただけで反吐が出る
教師たちの値踏みする視線が
一気にマックスに突き刺さる





「なんかようかぁ?馬鹿野郎」

ジャージを着た筋肉質の教師が
マックスに怒鳴り散らした

「クソ野郎!」

机を蹴り飛ばすマックス

積み上げた空の弁当箱やら
学習に関係の無い雑誌やら
生徒から取り上げたゲーム機やらが
次々と床に落ちてゆく



「俺は馬鹿じゃねぇ!」

「はぁ!?

 学校にも来ないで
 ただ遊びまわってるヤツは
 馬鹿とかわんねぇだろうがぁ!」

「んだとぉ!?殺すぞ!」



マックスは彼が教師の中でも
最も憎む者の胸倉を捕まえて
壁に押し付ける



室内に居た他の教師たちは
慌てて防犯用の催涙スプレーや長い棒を持ち
マックスをとめようとする

しかしそれよりも早い動きで
マックスは次々と教師を殴り倒す

女性教師の悲鳴が響き
慌てて部屋から脱出する者もいた

窓ガラスは割れるわ
イスは真っ二つになるわ
ドアは外れるわで
手のつけようが無い





これが魔法の力か!
普段の倍以上は体が軽いし
力も増しているぜ!





激しい殴り合いの末
男教師たちは血を吐き倒れ
女教師は失禁して部屋の隅にうずくまる





「ざまぁねぇな」
這いずり回る一人の教師の脳天目掛けて
マックスが拳を振り上げた瞬間
突然体が痛み出す!





手足が痺れ
内臓が圧縮される痛みを覚え
頭が割れるような感覚に至る!



そのままマックスも
他の教師たちと同様
倒れこんでしまった

























「・・・どうして今ごろ効いたんだ?」

マックスのクリスタルを介して
彼が救急車に運び込まれる映像を
魔法を使ってウィッシュは自宅から見る










魔法で催眠術をかけた以上
それを上回る魔力でなければ
ウィッシュの術は破れるはずが無い



あの子には大して魔力も無かったし
必要最低限のエネルギーで催眠をかけたが・・・





・・・あぁ、そうか!
そのあと魔力を増長させるクリスタルを
彼に与えてしまったことで
術の魔力を上回ってしまったのか!

それで効き目が薄くなり
本来すぐに彼がもがいて倒れるはずが
ずっと後のことになってしまった










これは完全にウィッシュの犯した失態だ!

テーブルの上で
顔を覆い深く溜息をつくウィッシュ



責任をとらなければ・・・




コメントの投稿





管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://sunyama.blog133.fc2.com/tb.php/130-c04cdfe5

プロフィール

sun

Author:sun
心理学をベースに、あらゆるものを詰めこんだバトル物の小説を連載しております!
たまに短い童話も掲載しております!

Twitter
pixiv

カテゴリ

検索フォーム

リンク

最新記事

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR